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いやいや、わたしの今やっている仕事が出てくるマンガがあるというので
借りて読んでみた。作者は「サプリ」のおかざき真里さん。(持ってる)
この方の描く男性は、まぁなんというか「こりゃ惹かれてしまうよね」と思わざるを得ない
魅力的(逆に惚れてはいけないともいう)な人が多いし、主人公もがんばってる女性が
登場するので読むと「はわはわ」しちゃうのだけど、今回もキタよキタ。
外来のメディカルクラークをやっていた主人公が、19歳も上の外科医(45歳)に
惹かれちゃって、「先生で失敗したい」とか、病院の倉庫でチューとか、制服の襟もとに
メモ挟まれちゃうとか、まさかの寸止め…!とか、まー楽しいことばっかりで。
医者の激務はどこも問題で、そのあたりはうまく描かれていたし、いま医療事務の間では
新手の業種によくぞ目をつけた、しかもこんなエロいシチュエーション!的な、違う面で
ドキドキした。
いいなぁ、あなたのお役に立ちたくて…って仕事したらどんなに楽しいだろうか。
こんな苦行みたいな仕事も、ぱああああ♡って桃色ビームふりまいてできるかな。
でもあれですよ、近くで仕事ぶりを見守ってもらえて、それを「頑張ってる」って
認めてもらえたら、そりゃ涙もでますよ。「せんせいっ…♡」ってゆーふうになりますよ!
いねーんだよ、そんなツンデレで、エロくて、かっこいいせんせいなんて!(ノ`Д´)ノ.:・┻┻
現実なんてさー、45歳ともなるとみんな結婚してんだよ!カバ!(ノ`Д´)ノ.:・┻┻
でもアレです、この本はわたしたち医師事務作業補助のバイブルです。
いつかこんなツンデレでエロい先生が赴任されてくることを妄想しつつ、日々の業務に
励みたいと思います。つか、うちの女子たちにも読ませたいので、もう少し貸しておいてネ。
せんせいと付き合うと、風邪ひいたときとか便利だよ♡
あと肩甲骨と指のキレイな男性はわたしも好物です♡
以前ともきちさんに教えていただいていたのに、積読本のやまの中に
埋もれさせていたので、取り出して読んでみたところ。
うわー、なぜこれを放置していた、オレ!とぽかぽかと頭を殴りたくなった。
この本はたぶん予備知識を入れずに読むのが正しいと思うので、詳細は省くが、
読み進めるうちに「ん?」「んん?」「んんん?」と、どんどん謎が深まっていく。
同じシチュエーションが何度か出てくるのだが、それがまたそれぞに微妙に違うし、
わたしの頭は混乱し、でも早くその謎に近づきたくて夢中で読んだ。
たぶんこういう手法はよほど練り込まないとボロが出るだろう。
ひとつのからくりには鈍いわたしも何となく気付いたけど(登場人物が少ないので)、
全てが明るみにでたとき、「くー!そうきたかーー!」とテシ!とおでこを叩ざるを
得なかった。
なんとなくは予測ができる。これこれこういうトリックではないか。
けれど、最後の最後に驚かされる。なるほど、こうくるのか。
そしてまた冒頭に戻る。戻ってしまう。
こういう本に出会えたとき、わたしは本を読む人で良かったと思うのだ。
文字だからこそ紡ぎだされるストーリー展開。
映像では描くことのできない世界。
『アヒルと鴨とコインロッカー』が映画化されると聞いたときは、一体どうやって!と
思ったものだが、実際できたものを見るとあー、こういう表現の仕方もあったのかと
感心した。(でもわたしはやはり小説のほうが百倍好きだけれど)
だからもしかすると見せ方しだいでどうにかなるのかもしれないけれど、わたしは
この文字の中に潜むトリックに賞賛の拍手を送りたいのだ。
最後まで読者を騙しきろうとしている作者の魂が見えた気がした。
もしかするとこじつけのように思えてしまうかもしれないけれど、そこに至るまでの
魅せ方が尋常じゃなかった。ともきちさん、素晴らしい本をありがとうございました!



失敗したくないときは宮部みゆきに限る。
時代ものはほとんど読まないけれど、宮部さんのだけは過去にも何冊か読んでいる。
なぜ時代ものが苦手かというと何かと小難しいからなのだけど、宮部さんの描く時代
ものには、それがない。ただ舞台が現代から江戸に変わっただけで、すんなりと
受け入れられる。なにより読みやすい。するする読める。
このたびシリーズ3作目の「おまえさん」が単行本と文庫で同時刊行された。
あり得ないことではないか。よほどの自信がないとできないことだろうし、よしこれは
面白いのだろうと踏んで、シリーズ1作目の「ぼんくら」から読み始めることにした。
「あやし」「かまいたち」「あかんべえ」など平仮名の多い題名が多く、実はぼんくらを
読んだか読まないかがわからなくなってたのも読むのが遅れた理由。ははは。
最初読み進めると、短編。
そうか、短編か…とほのかに落胆。短編は苦手。もう少し読みたいと思うところで
終わってしまうし、気持ちが次にすぐ切り替えられないから。
でもまぁ面白いので読み進めると、その全く色合いの違う短編はすべて伏線であった。
全てが微妙に絡み合い、ラストへとなだれこむ。
さすがだ。さすがだよ、宮部さん!

また旅にいくのである。
今年は南の島だけれど、諸事情によりたったの3泊4日。
けれどやはり本は欠かせない。飛行機の中、ビーチ(水着になる予定もないが)、
就寝までの少しの時間、ぼや〜んとしたいときに絶対に欠かせないもの。
たとえ読まなくてもいつでも手にとれるようにしておきたいという気持ちは、
本が好きな人にはわかってもらえることだと思う。
しかも、だ。
旅のおともの本というのは、極上でなければいけない。
自分にあまり合わなかったり、面白くてもおどろおどろしかったり、そういうのはどうも
旅の思い出と密接にリンクして、旅にさえいつまでも変な後味が残る。
いままでわたしが持って行った本のなかで、我ながら上手だったなと思う本は、
金城一紀さんの『映画篇』だったり(気持ちがほぐれていった)、
たかのてるこさんの『ガンジス河でバタフライ』だったり(旅に旅ものは最高!)、
村上春樹さんの『ノルウェイの森』だったり(流行中は天邪鬼ゆえ読んでなかった)
本が面白ければ、気持ちの充実がさらに増す、これは確実に。
というわけで、南の島に持っていくべき本を模索中。
単行本は重いので、できれば持っていきたくないのだけれど。
なんとなく今、万城目気分なので『偉大なるしゅららぼん』とかどうだろうとか、
伊坂さんの唯一未読の『バイバイ、ブラックバード』はどうだろうかとか、
考えてはいるのだけれど、なんか違うんだな。
どなたかオススメ本があったら教えて!文句言わないから!
あ、短編とか連作とかはできればなしの方向で。(1話完結だとリセットされてダメ)
結局他力本願でスミマセン…。参考までにオススメがあれば…。
ハイ、結局オススメが知りたくてこのニッキ書きました…。スミマセン、スミマセン。
ひさびさにのめりこんで読んだ。
普段であれば手にしないテーマの本ではあるのだけれど、書評家さんたちの
評判がどれも素晴しいので手に取ってみた。
作家の大島真寿美さんは結構読んでいたけれど、この『ピエタ』で見る目が変わった。
これほど筆力のある作家さんだったとは!
--あらすじ---------
18世紀、爛熟の時を迎えた水の都ヴェネツィア。
『四季』の作曲家ヴィヴァルディは、孤児を養育するピエタ慈善院で
音楽的な才能に秀でた女性だけで構成される〈合奏・合唱の娘たち〉を指導していた。
ある日、教え子のエミーリアのもとに、恩師の訃報が届く。
一枚の楽譜の謎に導かれ、物語の扉が開かれる――
---amazonさんより----
史実に基づいて描かれているようだが、これがまたすべての登場人物が
じつに生き生きと書かれていて、ページをめくる指が止まらなかった。
クラウディアさんとの会話がまた物語に深みを与えている気がする。
個人的にもっと深く描いて欲しかった「謎」の部分は不完全燃焼のままだったが、
ミステリの要素も含んでいて、非常に満足のいくものだった。
特にラストへの向かい方や解かれ方がとても心地よく、まるで極上の翻訳物を
読んでいるような、そんな気分にさせられた。
いつのまにこのような作品を書くようになっていたのか、この作者は!
テーマやストーリーに興味がないからといって、読まずにいるのはもったいない。
もし少しでも「読んでみようか」という気持ちが起きたなら、手に取ることをわたしが
全力でオススメいたしますっ。